パーコール法で産み分ける

赤ちゃんの性別を希望に近づける方法の一つにパーコール法があります。

パーコール法は不妊治療の技術を使った方法で、受精前の精子を男の子と女の子に分けてから受精をさせます。
医療の技術力が産んだこの方法は自然妊娠と比べて確実性が高い方法だと言われています。
ここでは、そんなパーコール法について詳しくお話ししたいと思います。

パーコール法ってどんなもの?

赤ちゃんの性別を決める要素

パーコール法について理解するために、まずはどうやって赤ちゃんの性別が決まるのかということをおさらいしたいと思います。 産まれてくる赤ちゃんが男の子になるのか女の子になるのかということは、お父さんの精子が持っている染色体によって決まります。

精子が持っている染色体はXとYで形成されていて(XXとXY)、XXがお母さんの卵子と受精する時には女の子が、XYの時には男の子がそれぞれ生まれてくることになります。
女の子が産まれてくる精子はX精子、男の子が産まれてくる精子はY精子と呼ばれています。

パーコール法のやり方

パーコール法は、人工受精にひと手間加える方法で、X精子とY精子を選別する方法のことを指します。 人工受精は精子を卵子と受精させて受精卵を作り、その受精卵を培養してお母さんの子宮に戻してあげるという行程をとります。

パーコール法を用いる場合はこの精子を受精させる前の段階で、パーコール液に精子を浸して遠心分離機にかけてX精子とY精子に選別するのです。

遠心分離機にかけると重さ(密度)の違いでX精子とY精子を分けることが出来ます。遠心分離をするとX精子は重く下方に沈み、軽いY精子は上方に分布することになるのです。

ですから、上の方の精子を選べば男の子、下に沈んでいる方に沈んでいる精子を選べば女の子の精子を卵子と受精させることが出来るというわけです。 ですが、この分離は完璧ではなく多少はX精子もY精子も混ざっていることがあります。

特に、Y精子が占めている上の方には実は二割程度X精子も含まれているそうで…。

残念ながら、男の子が欲しい場合には向かない方法だと言われています。

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気になるのはパーコール法による成功率です。 日本では七割程度が成功していると説明されています。自然妊娠の場合でしたら男女比は五分五分ですので、それを思うとかなり高い確率で出来るということが分かります。

パーコール法はどこでできるの?

パーコール法は、1996年から2006年までは産婦人科学会が禁止していた方法でしたが、現在では不妊治療を行っているほとんどの病院で受けられるようになりました。
「不妊治療をしているところじゃないとだめなの?」
という声も聞こえてきそうですが、パーコール法は前述のように人工受精の技術を利用する方法ですので、その技術がある病院にお願いしないとできません。 そういった病院の中にはすごく人気があって、初診の予約をしてから数か月待ちという病院もあります。

また、病院によってはパーコール法を用いた方法は不妊治療を行っている方しか行わないという方針を決めている病院もあります。

パーコール法を考えている方は早めに電話で相談したり診察の予約をとったりすることをおすすめします。

パーコール法はいくらで出来る?

次に、パーコール法を行うために必要な費用についてお話ししたいと思います。 パーコール法にかかるお金は、病院によってかかる費用や診療の値段設定は変わってきますのでぼんやりとした表現になってしまいます。

相場としては、大体一回につき二万から五万円くらいが目安になっています。 この費用には人工受精にかかる他の費用も入れての計算になります。具体的には排卵誘発剤や人工受精費といったものですね。こちらの費用は保険が適用されたお値段になります。
意外と安く感じられるかもしれませんが、パーコール法は実は妊娠の確率自体低くなってしまう方法です。精子を男の子と女の子に分けてから人工受精をしますので、普通の人工受精よりも妊娠確率は低くなってしまうのです。

ですので、残念ながら赤ちゃんができなかった時には何度か繰り返し試してみることになるかと思います。その都度同じ金額を支払っていくことになりますので、結構な金額になってしまうことがあります。

もちろん、この金額の上に別途出産のための費用がかかってきます。 パーコール法を利用した方法は、費用面から考えても「何回まで挑戦してみるのか」ということをお父さんとお母さんでよく考えてから行うことをお薦めします。

パーコール法は安全?

「日本で少し前まで禁止されていたのなら危ないのでは?」 と不安になっている方もいらっしゃるかもしれません。
パーコール法を用いた出産には副作用などはあるのでしょうか。
結果から言いますと、パーコール法をしたからと言って、特別な副作用などは起こりません。
パーコール法を利用した方にはいくつかの問題が起こることもあることにはあるのですが、どれも人工受精を行う方に共通して起こりうるものです。

どのようなものがあるかと言いますと、

1.人工受精をする際の出血

2.卵巣過剰刺激症候群による血圧の低下や腎機能の低下

といった症状が出ることがあります。
1は稀に人工受精をする時に起こることで、特に痛みを伴ったりはしません。
2の卵巣過剰刺激症候群は排卵誘発剤を何度も使用することで起こるものです。
人工受精の回数が増える度にそのリスクは増えていくことになります。

お母さんの体への負担だけではなく、生まれてくる 赤ちゃんへのリスクも気になるところかと思います。

この件に関しても全く心配はないと断言できます。 現在までに、人工受精と赤ちゃんが障害を抱えてしまうことの関連性は報告されていないからです。

パーコール法は何度も何度も繰り返し行わない限りはほぼリスクがない安全な方法と言えますので、安心してくださいね。

パーコール法のまとめ

ここではパーコール法を用いた男女の赤ちゃん性別法について、その方法や費用、リスクについてのお話をしました。
パーコール法を用いた方法はほぼ七割の確率で成功するという、かなり高確率な方法です。

ですが、残念ながら100%希望どおりに、というわけにはいきませんので、 「男の子(女の子)が欲しいけど、女の子(男の子)が産まれてきても大事に育てるよ」 という気持ちで臨まれることが大事です。

パーコール法を行ったからと言って、人工受精と比べて特別に危険が伴うということはありませんが、普通に人工受精をするよりも妊娠の確率は低下してしまうことが知られています。

ですから、赤ちゃんを受かるまで何度も試していくことになるかと思いますが、その分費用がかかりますしお母さんの体へ負担がかかる可能性も増してきます。

パーコール法を希望される方は、あらかじめどれくらい挑戦していくのかを決めておいた方が良いでしょう。
最後になりますが、この方法は 不妊治療をしていらっしゃる方が唯一とれる方法としても知られています。パーコール法は大体不妊治療を行っている病院で受けることが出来ますので、診察中に相談をしてみると良いでしょう。
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